ヒトと動物の遊び、そして知育菓子

先日、「ヒトと動物の遊び」についての講義を拝聴する機会がありました。講義では、動物の遊びがどのように進化し、ヒトの遊びとどのような共通点や違いがあるのかについて、さまざまな研究をもとに解説されていました。遊びについては、これまで多くの研究者がその定義を試みています。例えば、カール・グロース、ロジャー・カイヨワ、ゴードン・M・バーレンなどがいます。

こうした遊びの概念を考えると、子どもたちが知育菓子で遊ぶことは、非常に理にかなっているように思えました。

  • 自由意志で楽しめる
  • 料理の予行演習になり、手指の使い方を学べる
  • 色の変化や形作りによる創造性の発揮ができる
  • 変化する素材にワクワクしながら遊ぶ要素もある

つまり、知育菓子は単なるお菓子ではなく、「遊び」としても実に多くの要素を備えているのです。

これまで私個人としての親の立場からすると、知育菓子は「散らかるし、片付けが面倒」という印象が強く、あまり積極的に子どもに与えたいと思っていなかったかも知れません。しかし、今回の講義を通して、子どもがあれだけ「やりたい!」と思う知育菓子には、それなりの理由があったのだと気づかされました。

大人から見れば些細なことでも、子どもにとっては「遊び」として非常に価値のある経験なのかもしれません。そう考えると、散らかることを嘆くよりも、子どもが夢中になれる遊びの一つとして知育菓子をもっと楽しませてあげるべきではないかと思い直しました。

私の子ども達は、知育菓子を楽しむ時期は過ぎてしまいましたが、孫を世話するときには、子どもの視点に立って、一緒に楽しんでみようと思うのでした。